「声優」というと、以前はアニメや映画の吹き替えなど“裏方の仕事”というイメージが強かったかもしれません。しかし、2000年代後半から始まった近年のアニメブームは、YouTubeやInstagramなどのSNSや、Netflixをはじめとするストリーミングサービスを通じて、日本だけでなく海外にも急速に広がっています。この結果、声優個人の認知度も爆発的に高まり、今では実力・人気ともに、一般の俳優やアーティストと肩を並べる声優も増えてきました。「声のプロ」である声優の起用は、広告の質を高めるさけではなく、ファンによる“バズり”によって予想以上の費用対効果を得られる点も見逃せないポイントです。

声優に依頼できる内容は多岐にわたりますが、ここでは一般企業からの相談が可能な項目に絞って見ていきましょう。

① 広告などのプロモーションへの出演
企業の様のCMなどに広告塔として顔を出して出演してもらうことが可能です。
声優の仕事がアーティストやタレント活動などにも広がったことで、以前はアイドルや俳優を目指していた人が初めから声優を志望することも増えています。認知度の高い声優やアイドル的な人気を持つ声優を広告やCMに起用すれば、SNSでの拡散力も期待できるでしょう。

② 音声ガイド／ナレーション
商業施設や観光地、アミューズメントパークなどの館内アナウンスや、CMや企業動画のナレーションなどを依頼することが可能です。
声優の最大の魅力である“声”を活かした依頼です。アニメや映画の吹き替えのようにキャラクターを演じるのではなく、場所と内容に応じてさまざまな声を使い分けてもらいます。

③ イベント出演
イベントのMCを声優に依頼することが可能です。
企業様の商品が声優と親和性がある場合は、声優を起用することでブランドイメージのアップにもつながります。
さらに声優自身がイベントの出演者となって公演や番組、その他イベントを盛り上げることもあります。

④ コラボキャンペーン
認知拡大や購買促進などを目的に、声優を広告塔として起用し【オリジナルボイスプレゼント】や【声優とコラボした景品のプレゼント】などを実施するキャンペーン施策の依頼が可能です。声優自身の認知度と影響力を全面に打ち出すコラボキャンペーンも、ここ数年でさらに目立つようになりました。人気声優が監修した商品やサービスであればファンの購入意欲を高め、さらにSNSでバズることでファン以外の層にも商品の認知度を高めることができます。
※上記内容については、対応していない声優も居ますので予めキャスティング会社、もしくは各所属事務所への確認が必要です。

声優を起用するメリットは多岐にわたります。演技力や表現力などのクオリティが高いことはもちろん、人気声優の場合、国内外のファンが常にその活動を追っているため、商品やサービスの販売なら一定数の初動が期待できます。さらにSNSで数十万・数百万ものフォロワー数を持つ声優はインフルエンサーでもあり、高確率でバズることでファン以外の幅広い世代にも訴求する可能性があります。
また、俳優やタレントに比べ、比較的安価で起用できる場合があることもメリットの1つと言えるでしょう。

声優を起用するポイントとして、ファンの存在が大切なカギになることは言うまでもありません。それにはまず、声優の個性や現在の方向性を大切にし、ファン層に寄り添った展開を意識することが重要です。声優とファンとの強いエンゲージメントを尊重し、見極めることで、自社商品や広告にも高い効果をもたらす可能性があります。依頼する施策内容やPRしたい商品がその声優と高い親和性がある場合、ファンの心理を刺激し、『一緒に盛り上げたい！』との思いから大きな反応を得られるケースも多くあります。

一方で、声優がそれまで演じてきた“役”は、あくまで作品に属するものです。起用する際は、声優自身の個性を活かすキャスティングを意識しましょう。もちろん、その個性と企画がうまくマッチした場合、予想以上の大きな話題となることもあります。

声優を起用する際は、あらかじめ声優のスケジュールもチェックしておきましょう。その声優が出演する話題作の公開が控えている場合、その公開日に合わせてスケジュールを立てていくことも有効です。作品がニュースになれば、それに伴って自社の企画も話題に上る確率が高くなります。

知名度の高い声優をキャスティングする以外にも、比較的小規模なプロジェクトや新鮮さを打ち出したい企画の場合は、まだ名前の知られていない若手声優を起用するのもおすすめです。声優は公式サイトにボイスサンプルを載せているため、まずは実際に聴いてみて比較検討してみましょう。

それでは実際に声優をキャスティングした例をご紹介しましょう。それぞれ大きな話題を呼びましたが、どれも起用された声優の人気度や認知度、ファン層にも目配りをして、予想以上の結果を生んでいることが分かります。

コンビニ大手・ローソンなどに設置されているローソン銀行ATMで、「推しの声が聴ける」と好評なのが、「いらっしゃいま声優ATM」です。この人気シリーズは、すでに15回以上実施されていおり、ATMのスタート音声に前野智昭さんや斉藤壮馬さんなど人気声優が期間限定で登場しています。「ATMを使うお客さまが“ちょっといい気分”になって帰っていただけたら」（公式サイトより）という思い通り、さりげないシーンに寄り添う魅力的な“声”が、ファンはもちろん、利用者全体を笑顔にしているようです。

イタリア発のハイブランド「ヴァレンティノ」が制作した映像作品には、花江夏樹さんや佐倉綾音さんら人気声優6名が出演しています。映像内では、声優たちが文学作品を朗読する姿が、美しい映像と共に流れました。今や誰もが知る「推し活」というキーワードは、誰もが知るところとなり、その主役である声優たちがカルチャーの中心に位置づけられています。最先端のカルチャーに敏感なファッションブランドがキャンペーンに声優を起用したのも、自然な流れといえるでしょう。

いかがでしたか？ 声優の起用は“声の仕事”という以上に、さまざまな可能性を秘めていることがお分かりいただけたかと思います。自社商品の広告に合うのはどのパターンか、ぜひイメージしてみてください。
声優のキャスティング経験が豊富な47キャスティングパートナーズなら、企画段階からご相談が可能です。早めにご相談いただくことで、ぜひスムーズな起用につなげてください。

気になる出演料は、知名度の高い人気声優からデビューしたばかりの声優まで、かなり幅広くなっています。

＊広告などのプロモーション
　ベテラン声優：500万円程度～
　新人声優：5万円程度～
　
＊音声ガイド／ナレーション
　ベテラン声優：150万程度～
　新人声優：３万円程度～

＊イベント出演
　ベテラン声優：数十万円以上～
　新人声優：数万円程度～

＊コラボキャンペーン
　キャンペーンの内容にもよりますが、声優自身の認知度や人気によるキャスティングのため、一般的なタレントとほぼ同じ相場感となっています。

上記に加え、交通費や遠方の場合は宿泊費や食費など、諸経費を加えた額と考えておきましょう。

冒頭でお伝えしたとおり、アニメなどのコンテンツビジネスの巨大化とグローバル化によって、声優の仕事は近年一層多様化を見せています。トップに位置する人気声優となると、一般的なアイドルや俳優に引けを取らない力を発揮することもしばしばあります。

その一方で、自社のブランディングにマッチしない声優の起用はファンへの訴求力が低く、高い費用対効果は望めません。声優なら誰でもよいというわけではなく、企業様の施策内容や最終目的にふさわしいキャスティングが高い費用対効果を生み出します。自社の施策や目的を改めて見直し、その起用がベストかどうかを企画段階で明確にしておきましょう。

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